こんにちは。ビール検定に向けて勉強中の麦風(@beerdreamdiary)です。
この記事では、ビール検定を勉強中の方に向けてホップの投入タイミングをまとめています。
実は、ホップの投入タイミングによってビールの「苦味」や「香り」が変わることをご存知でしたか?
かなりマニアックなビール解説になりますが、ビール検定に足を踏み入れてしまった以上避けては通れません(笑)
醸造工程とセットで覚えていくことで勉強効率が上がります。

そもそもビールってどう作るの?

ホップの投入タイミングを勉強する前に、まずビールの醸造工程を理解できていますか?
ここでは、ビール全体の醸造工程を簡単に説明していきます。
まずは、下の表をご覧ください。
順序 | 工程 | 説明 |
① | 製麦工程 | 麦芽を細かくします |
② | 仕込み工程 | 麦芽を煮ます。麦汁ができます |
③ | 発酵・貯酒工程 | 発酵します。 |
④ | ろ過工程 | 酵母を取り除きます |
⑤ | パッケージング工程 | 容器に詰めます |
さて、この醸造工程のなかでホップはいつ入れるのでしょうか?
通常「②仕込みの工程」の中で投入します。
ただし、「③発酵・貯酒工程」で投入する場合もあります。
2 ホップ投入のタイミング

ホップは「仕込み工程」もしくは「発酵工程」で入れるという話をしました。
ホップはビールに香りと苦味を与える役割を果たします。
なので、ホップで苦味を出したいのか、香りをつけたいのかによって、ホップの種類と投入タイミングが変わってくるのです。
面白いですね。
では早速、ホップの投入タイミングを工程が早い順にみてみましょう。
投入のタイミングによって名前がついています。合わせて覚えていきましょう。
マッシュホップ | 糖化段階で入れる |
ケトルホッピング | 麦汁煮沸の最初に入れる |
レイトホッピング | 麦汁煮沸の直前に入れる |
ディップホップ | 1次発酵のビールに漬け込む |
ホップニック | 2次発酵中のビールをホップが詰め込まれたタンクとビールタンクの中で循環させる。 |
ドライホップ | 2次発酵のビールに漬け込む |
ここからは、それぞれの詳細を解説していきます。
2-1 マッシュホップ
マッシュホップは糖化段階でホップを入れてしまいます。
サンクトガーレンの「FRESH HOP IPA」
はマッシュホップを行い造られています。
サンクトガーレンのHPには、
マッシュホップの様子を映した動画もアップされているので
ぜひ見てみてください
2-2 ケトルホッピング
ホップの「苦味を引き出す」という目的で用いられるのが、
ケトルホッピングです。
ホップの成分は熱を加えることにより
苦味が出てきます。
煮沸時間が長いとより苦くなります。
ケトルホッピングでは麦汁を煮沸する最初の段階で
ホップを投入します。

一番オーソドックスなホップ投入タイミングです。
2-3 レイトホッピング
ホップの苦味より、香りをつけたいときに用いられます。
ホップを投入するタイミングは煮沸終了直前です。
アロマホップとかフレーバーホップと呼ばれる
種類のホップが使われます。
2-4 ディップホップ
ディップホップはキリンの「グランドキリン」で用いられている手法です。
ホップを網袋にいれて、ビールタンクに吊るします。
2-5 ホップニック
ホップニックはビールに強い香りをつけたいときに用いられます。
「ホップニック」という小さいビールタンクのような装置に
ホップを詰め込んで、2次発酵中のビールタンクとホースでつなぎます。
そして「ホップニック」と「ビールタンク」の間で、
ビールを循環させます。
もう、ビールの液の隅から隅まで、
ホップまみれにしたいという、すごい発想の手法です。
2-6 ドライホッピング
ドライホッピングは、ホップを網袋にいれて、
ビールタンクに吊るします。
ティーバックみたいですね。
投入タイミングは2次発酵の時です。
ホップは熱を加えると苦み成分が出てくるので、
香りだけつけたいときに用いられます。
さっきのホップニックもそうですね。
煮沸後にホップを入れる場合は
香りづけの意味合いが大きいです。
まとめ
いかがだったでしょうか。ホップの投入タイミングひとつとってみても様々な手法があるビール醸造。奥深いですね。
ビール検定1級取得を目指す方は下の表を覚えておくと良いでしょう。それでは。
マッシュホップ | 糖化段階で入れる |
ケトルホッピング | 麦汁煮沸の最初に入れる |
レイトホッピング | 麦汁煮沸の直前に入れる |
ディップホップ | 1次発酵のビールに漬け込む |
ホップニック | 2次発酵中のビールをホップが詰め込まれたタンクとビールタンクの中で循環させる。 |
ドライホップ | 2次発酵のビールに漬け込む |
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